アパルトヘイト[=人種隔離政策]は,南アフリカ共和国で白人が黒人に対して行った差別政策のことです。
■アパルトヘイトが行われた背景
南アフリカ共和国は,かつてオランダやイギリスの植民地だった地域から成る国です。
少数の白人が政治的・経済的特権を維持するために,多数の黒人の自由を奪うアパルトヘイト (人種隔離政策)を制度化しました。
■アパルトヘイトの具体的な内容
・黒人は住む地域を制限されました。
→多数の黒人を,国土の約13%という狭い土地に住まわせました。
・黒人に選挙権は与えられませんでした。
・白人が住む地域に,黒人が移動・居住することを制限しました。
・黒人は職業選択の制限をされ,過酷(かこく)な労働につかされました。
・黒人は,白人との結婚を禁止されました。
・黒人による抗議・反対運動は禁止されました。
など
■アパルトヘイトの廃止
黒人の反対運動や,国際社会の世論・経済制裁などにより,1991年に人種差別に関する法律はすべて廃止されました。
さらに1994年には,黒人を含む全国民による初めての選挙が行われ,黒人の大統領が誕生しました。