冷帯(亜寒帯)は緯度がおおよそ40度以上の地域に分布しますが,南半球にはその周辺に陸地が非常に少ないため,冷帯はありません。
冷帯は,温帯と寒帯の間の気候帯です。
夏は高温になりますが期間はとても短く,冬の寒さがとても厳しいのが特徴です。
海流の影響を受けにくい内陸部や,寒流の影響を受けやすい大陸の東海岸沿いなどに多く見られます。
北半球で冷帯が分布するのは,おおむね北緯40度以上の地域ですが,南半球では南緯40度以上の部分に土地は非常に少ないです。
南緯40度以上で大陸と呼べるのは南極大陸がありますが,南極大陸は寒帯です。
南極大陸以外で,南半球の南緯40度以上には南アメリカ大陸がありますが,南緯40度以上の部分は東西に広くないため内陸性の気候(一年のうちで,もっとも暖かい平均気温ともっとも寒い平均気温の差が大きい)ではなく,海洋性の気候(一年のうちで,もっとも暖かい平均気温ともっとも寒い平均気温の差が小さい)になっています。
したがって,南半球には冷帯がない,ということになります。