アフリカの国々の国境に直線が多いのは,緯線や経線を国境にしているからです。これには,列強国の植民地とされてきたアフリカの歴史が関係しています。
国境の決まり方は,おもに2種類あります。
もう1つの決まり方は,話し合いによって,緯線や経線を利用して決めたものです。アフリカの国々はこちらが多いのです。
19世紀の中ごろからイギリス,フランス,ドイツなどのヨーロッパ列強国は,こぞってアフリカに進出し,植民地化していました。
やがて,ヨーロッパの列強国はアフリカで自国の領域を広げようとして対立するようになりました。
そこで,19世紀の末に列強国どうしが話し合い,原住民の民族性や文化を考慮せずに緯線や経線で地域を分けてそれぞれの国の範囲を決め,アフリカを列強国どうしで分割することにしたのです。
これによってアフリカの国々は,1つの民族なのに他国にされてしまったり,いくつもの民族が1つの国にされてしまったりしました。このため,アフリカでは民族紛争が多く起きています。