エンジンから噴出する排気ガスが作る雲と,飛行機の周りの空気の圧力が下がり冷やされてできる雲の2種類があります。
■排気ガスが作る雲
空に直線状にのびた飛行機雲は,排気ガスが作る雲です。
飛行機の燃料は,主に炭化水素で燃焼後には二酸化炭素と水が排出されます。
温度が300~600℃の高温になった排気ガス中の水は,水蒸気として空気中に放出され,空気中の水蒸気を増加させます。
また,飛行機が航行している高度約1万mでは気温は-40℃~-50℃になります。
排気によって,飽和水蒸気量に達した水蒸気が氷の粒となって雲を作ります。
水平飛行中の飛行機に見られる飛行機雲はこのタイプです。
空気中の水蒸気量が少ない場合にはできにくくなります。
■飛行機の周りの空気が作る雲
飛行機の翼の上の部分と下の部分とでは気圧の差ができます。
翼を通ってきた空気の流れが渦を作り,渦の中心の低圧部で気温が下がるため(雲のでき方と同じ),飽和水蒸気量に達して雲が発生します。
このような雲は,急な旋回を行った場合などにできることがあります。
飛行機雲ができる理由はこの2つの説が有力ですが,それ以外の説もあるので,気になったらぜひ調べてみてください。