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  • 公開日時 : 2017/01/20 00:00
  • 更新日時 : 2021/10/11 14:11
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【理科】オオカナダモを使った光合成の実験でのBTB溶液の色

オオカナダモが光合成をしているとき,なぜBTB溶液の色は青色になるのですか?
このとき試験管内は光合成により発生した酸素のほうが最初に吹き込んだ二酸化炭素を上回っていると思ったので,酸素は酸性という性質からBTB溶液の色は黄色になると思ったのですが,違うのですか?
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回答

二酸化炭素がとけている水は酸性になります。BTB溶液は酸性のとき「黄色」になります。
酸素がとけた水は中性なので,BTB溶液の色の変化には関係しません。
 
BTB溶液は,水溶液の性質によって色が変わります。
アルカリ性…青色   中性…緑色   酸性…黄色
BTB溶液は,アルカリ性に調整され,青色の状態でビンに保存されています。
 
光合成の実験の最初に,「呼気を吹き込み緑色にした…」という操作をしています。
これは,人間のはく息にふくまれている二酸化炭素を水にとかすための操作です。
青色(アルカリ性)のBTB溶液に,緑色(中性)になるまで二酸化炭素をとかしたことになります。
・さらに吹き込むと黄色(酸性)になります。
・二酸化炭素のとけた水(炭酸水)は,酸性の水溶液です。
 
光を当てたオオカナダモは,光合成をします。
光合成をするとき,試験管の中の水にとけていた二酸化炭素を使います。
二酸化炭素が減ると,BTB溶液は呼気を吹き込む前の状態にもどり,青色を示すようになります。
・呼吸も同時に行い,二酸化炭素を出しますが,光合成によって使われる二酸化炭素のほうが多いので,試験管の中の二酸化炭素はなくなってしまいます。  
・酸素は,水にとけたとき中性なので,BTB溶液の色の変化には関係ありません。
 
光を当てないようにしたオオカナダモは,呼吸だけをします。  
呼吸によって,試験管の中の水は,酸素が減り,二酸化炭素が多くなります。  
二酸化炭素がとけた水は,酸性を示すので,BTB溶液は黄色になります。