ふつう,顕微鏡は,観察するものが上下左右逆さまに見えるつくりになっています。
ですから,観察するものは,動かしたい方向と逆の方向に動かします。
顕微鏡には凸レンズ(ムシメガネやルーペのように中央が膨らんでいるレンズ)が2枚使われています。
■凸レンズのはたらき
凸レンズを通して見たとき…
遠くにある物体を見ると,逆さまに見えます。これを「実像」といいます。
近くにある物体を見ると,拡大されて見えます。これを「虚像」といいます。
■顕微鏡のしくみ
顕微鏡は,2枚の凸レンズからできています。 対物レンズでは物体の実像をつくります。
そして,その実像を接眼レンズで拡大して虚像をつくります。
虚像は観察するものと同じ向きに見えますが,実像は観察するものと逆さまの向きに見えます。
ですから,わたしたちが「顕微鏡で見る像」は,観察するものと「逆さまの向き」に見えるのです。
よって,観察するものは,動かしたい方向と逆の方向にプレパラートを動かします。
(※上下左右が逆さまにならない顕微鏡もありますので,観察するとき確認してください。)