• No : 495
  • 公開日時 : 2017/01/20 00:00
  • 更新日時 : 2021/10/11 14:26
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【理科】水の上昇温度を求めるとき,なぜ熱量を水の質量で割るのか?

1calの熱量は水1gの温度を1℃上昇させることはわかります。 発生した熱量を求めて,calに変換するところまでも理解できています。
そこからどうして水の質量で割ることが出てくるのかが,イマイチよくわかりません。
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回答

水1gの温度を1℃上昇させる熱量が1calだから,水の温度上昇に使われた熱量は,
熱量(cal) = 水の質量(g)×水の上昇温度(℃)
と表すことができます。
電熱線から水に与えられた熱量,水の質量がわかっている場合,上の式を,水の上昇温度(℃)=熱量(cal)÷水の質量(g)と変形できます。熱量を水の質量で割ることで,「水の上昇温度」を求めることができるのです。

[例題1]
100gの水が入った容器に電熱線を入れました。この電熱線から発生した熱量960calが,すべて水の温度変化に使われたとすると,水の上昇温度は何℃ですか?

水の上昇温度=熱量(cal)÷水の質量(g)
=960(cal)÷100(g)=9.6(℃)
水の上昇温度は,9.6(℃)と,求められます。

[例題2]
電熱線が2000Jの熱量を発生し,この熱が200gの水の温度変化にすべて使われたとすると,水の上昇温度は何℃ですか?
(1J=0.24calとする)

まず,熱量の単位をcalに変換します。
1J=0.24calなので,2000J=0.24×2000=480cal
水の上昇温度=熱量(cal)÷水の質量(g)
=480(cal)÷200(g)=2.4(℃)
水の上昇温度は,2.4(℃)と,求められます。