「二期作」は,同じ耕地で1年に2回,同じ作物をつくることです。
「二毛作」は,同じ耕地で1年に2回,違う作物をつくることです。
■二期作
同じ耕地で,1年に2回,同じ作物をつくるのが「二期作」です。
「二期作」では,春から夏にかけてAの作物をつくって収穫し,同じ耕地で,そのあとまた秋から冬にかけて同じAの作物をつくるのです。
東南アジアなどでは,米の二期作が行われています。
■二毛作
同じ耕地で,1年に2回,違う作物をつくるのが「二毛作」です。
「二毛作」では,春から夏にかけてAの作物をつくって収穫し,同じ耕地で,秋から冬にかけて別のBの作物をつくります。おもな作物であるAを「表作(おもてさく)」,そのあとでつくられるBを「裏作(うらさく)」といいます。
日本で行われている二毛作は,春から夏にかけて米をつくり,米を収穫したあとで秋から冬にかけて小麦などの麦類をつくるのが一般的です。この場合は,米が表作,麦類が裏作になります。
米と麦の二毛作は,鎌倉時代から室町時代にかけて広まりました。
当時の日本では米が経済の中心で,年貢は米で納めるのが原則でした。農民は,つくった米の大部分を年貢として納めなければならなかったので,自分の食料を確保するためにも,二毛作で麦などをつくりました。二毛作はこの時代の農業の発達も背景にありました。