「座」は,鎌倉時代・室町時代につくられた商工業者の同業者団体です。公家(くげ)や寺社の保護を受け,営業を独占する権利が認められました。
「株仲間」は,江戸時代につくられた商工業者の同業者組織です。幕府や藩の許可を得て,営業を独占する権利が認められました。
[座:鎌倉時代・室町時代が中心]
平安時代の末ごろから,商工業者は同業者でまとまって「座」をつくり,公家や寺社の保護を受けて,税を納めるかわりに販売の独占権などのさまざまな特権を得るようになりました。
「座」は室町時代に発達しましたが,やがて,織田信長や豊臣秀吉などの「楽座」の政策によって廃止されました。
[株仲間:江戸時代]
江戸時代になり都市が繁栄してくると,商工業者は幕府の許可を得て「株仲間」をつくるようになりました。幕府は,株仲間に営業の独占を認めるかわりに,税を納めさせました。
田沼意次(たぬまおきつぐ)は株仲間を奨励しましたが,水野忠邦(みずのただくに)は「天保(てんぽう)の改革」で株仲間の解散を命じました。