議員定数と有権者数の関係に,選挙区によって差が生じているからです。
小選挙区を例に考えてみます。
小選挙区では,1つの選挙区から1人の議員が選出されます。
A選挙区は有権者が10万人,B選挙区は5万人いるとすると,A選挙区は「10万人につき議員が1人」,B選挙区は「5万人につき議員が1人」という状態です。
B選挙区で有権者5万人あたり1人の議員が選出できるなら,有権者10万人のA選挙区では2人の議員が選出できるはずです。
それなのに1人の議員しか選出できないのですから,A選挙区の一票の価値はB選挙区の半分しかないことになります。
この例では「2倍」の差ができ,A選挙区の一票の方が「軽い」という状態になっています。
民主主義の原則は1人一票で,一票の重さは本来同じであるべきです。
しかし,実際は人口の変動に合わせて選挙区の区割りや定数の変更が行われないと,このような「格差」が生じてしまいます。