時代の流れをたどりながら,違いをおさえていきましょう。
■孫文(スンウェン/そんぶん)
孫文は「三民主義(民族主義・民権主義・民生主義)」を唱えて,辛亥革命の中心になりました。この結果,1912年に「中華民国」が建国され,清は滅びました。
孫文は中華民国の臨時大総統になりましたが,まもなく袁世凱(ユワンシーカイ/えんせいがい)にその地位を譲りました。その後,袁世凱の専制政治に反対する運動を起こし,1919年に中国国民党をつくりました。
■蒋介石(チャンチエシー/しょうかいせき)
1925年に孫文が亡くなった後,中国国民党を指導したのが蒋介石です。
蒋介石は,中国に近代的な統一国家をつくろうとして軍隊を進め,北京にいた軍閥(力を持った軍人のグループ)を追い出し,全国を統一して,1928年に南京に国民政府をつくりました。
しかし,第二次世界大戦後に中国共産党との内戦に敗れて,1949年に台湾に逃れました。
■毛沢東(マオツォトン/もうたくとう)
中国共産党は1921年につくられ,創立に参加した毛沢東は,やがてその指導者になりました。
中国共産党は,中国国民党と協力と対立を繰り返しながら勢力をのばしていきました。
そして,第二次世界大戦後の中国国民党との内戦に勝利し,1949年に北京で中華人民共和国を成立させ,毛沢東は国家主席となりました。
中国は,現在も中国共産党が治めています。