いちばんの違いは,作業をする場所です。
[問屋制家内工業(18世紀ごろから発達)]
問屋商人などが原材料や道具を農民に貸し,でき上がった商品を買い取っていました。
作業する場所は,農民のそれぞれの自宅になります。
[工場制手工業](19世紀ごろから発達)]
商人などが作業場(工場)をつくって農民を集め,分業で生産を行いました。
作業する場所は,作業場(工場)になります。
問屋制家内工業でも,各農家でそれぞれの工程を分けて行い,1軒の農家で最初から最後まで作るよりも生産性はアップしていました。
(繊維業の例では,ある農家は染色担当・ある農家ははた織り担当などのように)
しかし,回収する手間があったり,約束した納期にできなかったり,などという不具合がありました。
そこで工場など1箇所に作り手の農民たちを集めて,作業の分業も含め効率よく作業のできる工場制手工業が発展しました。