現代仮名遣いに直すときの「ア段の音+う(ふ)」→「オ段+う」というルールは原則で,例外もあります。
「こひねがふ」の読みは,「こいねがう」「こいねごう」と2とおりあります。よって,現代仮名遣いも2とおりあることになります。
同じような例外の例として,次のような語があります。
・慕ふ(したふ)→現代仮名遣いでは「したう」「しとう」
・嫌う(きらふ)→現代仮名遣いでは「きらう」「きろう」
・買ふ(かふ)→現代仮名遣いでは「かう」「こう」
「ねごう」でも間違いではありません。
ただ,『願う(ねがう)』のように,現代でもそのままで通じる古語を現代仮名遣いに直す場合は,現代語の表記方法に合わせます。