五言絶句,五言律詩は「偶数句末」の字が韻を踏んでいます。
七言絶句,七言律詩は「1行目と偶数句末」の字が韻を踏んでいます。
[例]「春望」(杜甫)は1行が5文字で8行で構成されている「五言律詩」なので,韻を踏んでいるのは以下のとおりです。
2行目末 「深」シン
4行目末 「心」シン
6行目末 「金」キン
8行目末 「簪」シン
すべて「~イン」という響きを持った漢字が使われています。このように決まった所に同じ響きがあることが「韻を踏む」「押韻する」ということです。
[例]「黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之くを送る」(李白)は1行が7文字で4行で構成されている「七言絶句」なので,韻を踏んでいるのは以下のとおりです。
1行目末 「楼」ロウ
2行目末 「州」シュウ
4行目末 「流」リュウ
すべて「~ウ」という似た響きを持っています。
このように韻を踏むことで,文章がリズム感を持ち,読みやすく心に残りやすい「詩」となります。