『引力』は,さまざまな物体の間ではたらきます。
『重力』は,地球と,地球上の物体の間ではたらく力に限定されます。
中学の理科では,『地球がその中心に向かって物体を引く力=重力』と覚えてください。
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(この意味で『引力』という用語は使いません。)
■『引力』は,地球の引力とは限らない
『引力』とは,「物体どうしが引き合う力」のことです。
『重力』なら,“地球と地球上の物体の間ではたらく力”に限定されます。
『引力』は,電気的に引き合う力や磁石によって引き合う力など,「物体どうしが引き合う力」 という広い意味を持ちます。
ここをはっきり区別するためにも,“地球と地球上の物体の間ではたらく力”には『重力』を使うほうが適切です。
■『重力』を正確に説明すると,“地球の『引力』と『遠心力』を合わせた力”
・地球の引力…地球が,その中心に向かって物体を引く力
・地球の遠心力…地球の自転によって,地球上の物体には,外に向かって引っぱられる力=『遠心力』も
はたらいています。(ぬれた傘をぐるぐる回すと,外に向かって水が飛び散るのと同じ。)
地球上の物体には,この“『引力』と『遠心力』を合わせた力”がはたらいていて,それが『重力』です。
ただし中学では,地球の自転によって起こる『遠心力』は勉強しません。
中学の理科では『地球の引力=重力』と考えていいということです。