日常生活で私たちが使う「仕事」という言葉と,理科で使う「仕事」という言葉の意味は違います。
理科では,物体を持って前に移動するのは「仕事」したことになりません。
物体に加える力の向きと物体を動かした向き同じではないからです。
物体を持って前に移動した場合の「力の向き」と「動かした向き」を見てください。
荷物を抱えて前に動くことは,理科では「仕事」をしているとは言いません。
力の向きは上向きです。ところが,物体を動かした向きは上ではなく前です。これでは「力の向き」と「動かした向き」が同じになりません。そのため「仕事」をしたことにはならないのです。
力の向きと同じ上向きに動かせば,「仕事」をしたことになります。