どちらも「はい,どうぞ」という意味で使いますが,多少ニュアンスの違いがあります。
『Here it is.』はもともと何かを探していたときなどの,「ここにあった!(いた!)」にあたります。
「どうぞ」「ここにあるよ」と何かを相手に差し出すときにも使えますが,単に物のある場所を知らせる意味にもなります。
『Here you are.』は相手が頼んだり,求めたりした物を渡すときに使うことが多い表現で,直接相手に物を手渡すイメージです。
相手が何かを頼んでいるような場合は,『Here you are.』のほうが丁寧な表現になるでしょう。
[例]
A: Where is my bag? (わたしのかばんどこかしら)
B: Here it is. (ここだよ)
→必ずしも相手に手渡しているわけではなく,場所を知らせているだけかもしれません。
[例]
A: Will you pass me the salt? (塩をとってもらえますか)
B: Here you are. (はいどうぞ)
→相手に直接手渡しをしているイメージです。